イラク戦争開戦前の2月25日、インド洋に派遣中の海上自衛隊の補給艦「ときわ」が、米空母キティホークに間接的に燃料を提供していたことが8日分かった。テロ対策特別措置法は、自衛隊による米軍への支援の目的を「テロとの戦い」に限定している。当時、同空母はイラク攻撃のためペルシャ湾に向かう途中だったが、防衛庁は「この時点では対テロ作戦に従事していたので問題ない」と説明している。
海上幕僚監部によると、ペルシャ湾の南のオマーン湾で、「ときわ」が米海軍の補給艦に約22万ガロン(830キロリットル)の燃料を補給。同日、この米補給艦が同湾でキティホークに約80万ガロン(3030キロリットル)を補給したという。
海幕は在日米軍などから「当時、キティホークは(対テロ作戦の)『不朽の自由作戦』に従事中で、燃料は同作戦従事中に消費した」との回答を得ていると説明。「20万ガロンだと1日で消費してしまう」としている。
この問題は同空母が横須賀基地(神奈川県横須賀市)に帰港した6日、米軍幹部が明らかにして発覚した。政府は「イラク攻撃に参加する米艦艇が海自から提供を受けた燃料を使用したことはない」(福田官房長官)などと説明していた。
キティホークは1月23日に出港。2月7日にペルシャ湾への派遣命令を受け、3月20日からイラク戦争に参加した。
(05/08 21:52)
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