4月12日土曜日、ホワイトハウスを包囲する何万もの良心ある人々に加わろう。ブッシュ政権が何万ものイラク国民を虐殺し、彼らの国を占領しようとしているそのときに、はたして米国民が反戦運動を強化しうるかどうかを世界中が注目している。われわれはすべての反戦組織者とその関係者に、友人、隣人そして家族をこの超重要な4・12行動に動員することを訴える。
凶悪なブッシュ政権が何千もの爆弾、ミサイルを首都(450万もの人々の故郷である都市)に落とすことによって、イラク国民を「衝撃と恐怖」に陥れる約束を果たしていることは、世界に衝撃と反発を生み出している。
バグダッドは容赦なく爆撃され、首都中、そして国中の人々を恐怖させた。米国製「精密」爆弾はバグダッドの貧しい住民街や賑やかな商店街に落下した。米英軍はイラク侵略そして爆撃のあとに、「死の痕跡」を残している。リポーターはバグダッドの街路同様、バグダッドに到る道路に散乱する黒焦げの死体を報告している。
米英軍はバスラを包囲し、主要な水施設への電力供給を爆撃・破壊したり、イラクのバスラへの食料分配組織を妨害したりしている。
バスラの人々はいま餓死しつつあり、さまざまの国連機関は、水がないため、バスラは人道的危機に陥っており、コレラの大規模発生と子供の大量死の瀬戸際にあると述べている。
この危機は米主導の12年に及ぶ国連経済制裁、そして米英の攻撃によってもたらされたものである。米政府はバスラの人々に、彼らがイラク政府への反乱に立ち上がり、米占領を受け入れれば食料と水を与えられるだろうと言っている。
殺され、傷つき、そして苦しんでいるイラク国民と米GIはジョージ・ブッシュのいわれなき侵略戦争の犠牲者である。
われわれはこの不法な帝国主義戦争の犠牲となって死傷されたすべての人々の家族に対して衷心より哀悼の意を捧げる。
この恐るべきイラク攻撃は現代における極端なテロ行為の一つとして理解されなければならない。何百マイルも離れた潜水艦や飛行機から発射された巡航ミサイル、また3万フィートもの上空から落とされた2000ポンド爆弾は、征服と占領という目的達成のためには限りない暴力とテロも辞さないというブッシュ政権の犯罪的行為の最新の実例である。
イラク戦争の欺瞞は度を越えている。世界最強の軍隊が、貧しい国家に対し、それがいつか同じ武器をもつかもしれないという口実のもとに、最新鋭の武器で戦争を仕掛けたのだ。(ここまで 野田隆三郎訳) 世界は新しい局面に入った。ブッシュ政権は世界支配の決意に燃えている。イラク戦争は、剥き出しの軍事力を行使して帝国新時代を造り上げるぞ、とのアメリカの意志表示だったのだ。イラク戦争は、アメリカ合州国が世界帝国を建設する決意の下に闘う多くの戦線の一つでしかない、と我われは理解している。アメリカはまたコロンビアでも戦争を仕掛けている。WHISCのあのいまわしい米州軍学校(the
school of the Americas/WHISC[the Western Hemisphere Institute for
Security
Cooperation=安全保障協力のための西半球協会])で未来の殺人部隊を育て上げ、IMF(国際通貨基金)、世界銀行、そして米州自由貿易地域協定のような自由貿易協定を利用して経済戦争を仕掛けているのだ。
戦争屋どもにはショックだったに違いない、彼等の目論みが、世界中の反対運動と連帯運動に火を着けてしまったのだ。ヨーロッパと中東のデモは広く知られているが、ラテンアメリカの殆ど全ての国でも大人数の街頭デモが組織された。南アメリカ大陸は殆ど各国一致してブッシュの“意思あるものの連合”を拒否した。この運動はイラクに対する戦争計画を数ヶ月にわたって遅らせ、押しとどめた。ブッシュとその一味は合法性を全く失い、孤立してしまった。民衆の運動が、適法だとの根拠の乏しいいささかの主張さえ彼等に許さなかったのだ。
ラテンアメリカ連帯連合(LASC=the Latin America Solidarity
Coalition)が組織し長期間計画を練ってきた「ラテンアメリカ・カリブ海における軍事的および経済的干渉に反対する行動」の真っ最中に、我われは4月12日を迎える。この連合にはA.N.S.W.E.R.実行委員会メンバーの幾つかが加入しており、4月10日から15日にかけて一連の行動が呼びかけられている。我われはイラク戦争をやめさせるためのホワイトハウスへ向けた大衆的デモに4月12日土曜日にワシントンに結集するが、A.N.S.W.E.R.としては4月11日金曜夜のLASCの公開の開会総会に間に合うようにワシントンに到着し、更に滞在を延ばして4月13日に行われるラテンアメリカ連帯を主目的とするデモに参加するようお勧めする。これは、幾つかの企業と金融機関へ行進し、最終的に世界銀行までのデモである。詳細は下の
LASCのウェッブサイトを参照されたい。 www.lasolidarity.org
今日、我われの胸は戦争に対する怒りとこの大義なきテロ攻撃に耐えているイラクの被害者たちに対する悲しみとで一杯である。この悲しみはまた、侵略と征服のためのブッシュの戦争に殺し殺されるためにブッシュによって送り出されたアメリカの息子たち娘たちの、悲嘆に暮れる家族に対するものでもある。しかしこの悲しみと嘆きは、急激に湧き起こった新しい世界全体に広がる運動こそが、アメリカ政府の軍国主義、戦争と支配を求める計画――終りなき戦争の教義――に打ち勝つことを可能としまた実際に打ち勝つ、最善かつ唯一の希望なのだという深い理解と一つになるべきである。この先の日々、我われはこの悲惨な戦争に対する闘争を強化しなければならない。 (以上 寺尾光身訳)
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